ドイツ語A1レベルで抑えておくべき項目
2021/02/28
私は今ドイツ語勉強中で、A2までの試験はおかげさまで合格できました。現在B1を勉強中です。試験勉強している中でやっぱり思ったのが、英語はこれでもかというくらい参考書や試験問題集で溢れているのに、一方でドイツ語の試験対策の参考書ってほとんど目にしないということです。
実際私はどの項目を押さえておけばいいかわからなかったので、今回は実際にA1で必要になってくる文法に的を絞ってA1試験で必要になる文法項目をお伝えしたいと思います。
ちなみにここではあくまでもA1レベルで必要になってくる文法項目だけを紹介したいと思います。その後しっかり勉強したいという方は本や問題集、スクールなどで勉強していただければと思います。私の過去のブログもぜひご覧ください。
アルファベット
発音
まずアルファベットから始めましょう。ドイツ語のアルファベットは英語にはない文字もあります。読み方もそれぞれ若干違うんです。ドイツ語読みの方がローマ字に近い発音です。
a(アー)b(ベー)c(ツェー)d(デー)e(エー)f(エフ)g(ゲー)h(ハー)i(イー)j(ヨット)k(カー)l(エル)m(エム)n(エヌ)o(オー)p(ペー)q(クー)r(エール)s(エス)t(テー)u(ウー)v(ファウ) w(ヴェー)x(イクス)y(ウプシロン)z(ツェット)
yはウプシロンと発音します。またvはf、wはvの音になります。
Umlaut ウムラウト
英語にないドイツ語独自のアルファベットはウムラウトです。a,o,uの上に点が二つついていますよね?この記号がつくと、点がつかない発音とは違う発音になります。
- a(エー):あの口で”エ”
- ö(エー):”う”の口で”エ”
- ü(ュ):”う”の口で小さい”ュ”
最後のuは意味わからんかもしれませんが、イメージとしてはそんな感じなんです。他のウェブサイトや文法書、テレビで放送しているドイツ語講座などでは”う”の口で”い”と教えていたりするのですが、私はちょっと違うと思っています。
ß
そしてこのギリシャ文字のようなBのような文字。これはエス・エスツェットです。発音するときはsと同じ発音です。
ドイツ語の発音
ドイツ語の発音は基本的にはローマ字読みです。ただし次の4つはドイツ語独自の発音になります。
ei アイ
Eis(アイス), einige(アイニーゲ)
ie イー
sieben (ジーベン), telefonieren(テレフォニーレン)
eu オイ
Europe(オイロパ), euro(オイロ), euch(オイヒ), neun(ノイン), neu(ノイ)
äu オイ
aufräumen(アウフロイメン)
単語
単語
A1に関しては何度か紹介させていただいているゲーテ・インスティチュートオンラインにある単語リストで十分です。英語に似た単語も多くなじみのある単語が多いです。英語と似ているワードも多く、難易度は高くありません。
男性名詞・女性名詞・中性名詞
ドイツ語の単語は英語と似た単語がたくさんあります。ドイツ人に英語が堪能な人が多い理由の一つに似た単語がたくさんあるからだと思います。ただドイツ語と英語が決定的に違う点、それは名詞に性があることです。
ドイツ語にはフランス語やイタリア語と同じく男性名詞・女性名詞・中性名詞(なぜ中性?)が存在します。この名詞の性は実は結構重要でそのあとの形容詞や前置詞といったところでも関連してくるところがたくさん出てきますので、覚えておきたいポイントの一つです。
数字・曜日・時間・天気
どれもゲーテ・インスティチュートのオンラインにあるA1の単語リストで確認できます。
数字
1(eins) 2(zwei) 3(drei) 4(vier) 5(fünf) 6(sechs) 7(sieben) 8(acht) 9(neun)10(zehn)
11(elf) 12(zwölf) 13(dreizehn) 14(vierzehn) 15(fünfzehn) 16(sechzehn) 17(siebzehn) 18(achtzehn) 19(neunzehn)
20(zwanzig) 21(einundzwanzig) 22(zweiundzwanzig) 23(dreiundzwanzig) 24(vierundzwanzig) 25(fünfundzwanzig) 26(sechsundzwanzig) 27(siebenundzwanzig) 28(achtundzwanzig) 29(neunundzwanzig)
30(dreizig) 40(viezig) 50(fünfzig) 60(sechzig) 70(siebzig) 80(achtzig) 90(neunzig) 100(einhundert)
ポイントは2桁以上になると一の位から読み上げます。例えば27は7と20という言い方をしますので、siebenundzwanzig(ジーベンウントツヴァンツィヒ)という言い方をします。
曜日
曜日の前の前置詞は”am”です。
am Sontag(日曜日に)
時間
時間の前の前置詞は”um”です。ドイツ語はフォーマルな表現とカジュアルな表現で時間の言い方が変わります。
フォーマル | インフォーマル | |
13:00 | 13 Uhr (dreizehn Uhr) | eins |
14:15 | 14 Uhr 15 (vierzehn Uhr fünfzehn) | Viertel nach zwei |
14:30 | 14 Uhr 30 (vierzehn Uhr dreizig) | Halb drei |
14:45 | 14 Uhr 45 (vierzehn Uhr fünfundvierzig) | Viertel vor drei |
天気
天気を表すときの主語はesです。英語の場合はitを主語にするので、同じ要領ですね。
Es regnet. (雨が降っています)
冠詞
名詞に性があることが上記の通りですが、冠詞も名詞の性によって変わります。
- Der+男性名詞
- Die+女性名詞
- Das+中性名詞
文法
動詞の活用
まず文法で一番最初に押さえておきたいのが、動詞の活用です!動詞の活用とは”主語によって動詞の形が変わることです。日本語では主語が”私”でも”あなた”でも”お母さん”でも動詞の形は変わりませんよね。
日本語の場合
- 私は走る
- あなたは走る
- 彼は走る
日本語の場合は主語による動詞の変化はありませんね。
英語の場合
- I run
- you run
- he/she/it runs
英語には3人称のルールがありますね
ドイツ語の場合
- Ich lauf (私は走る)
- Du lafst (君は走る)
- er/sie/es lauft (彼/彼女/それは走る)
- wie laufen (私たちは走る)
- ihr lauft (君たちは走る)
- Sie/sie laufen (あなた方は走る)
ドイツ語の場合この主語の種類はフランス語、スペイン語、イタリア語同様6種類あります。
動詞の活用はまず抑えたい文法です。
分離動詞
英語のイディオムのように2つの単語で一つの意味を表す”pick up”のような単語がドイツ語にもあります。ただしドイツ語の場合はあくまでも一つの単語が分離するという考えになります。
abholen (取りに行く)
Ich hole eine Zeitung ab. (私は新聞を取りに行く)
ankommen (到着する)
Sie kommt um 13 Uhr an. (彼女は13時に到着する)
疑問詞
wie(どのように)/ wann(いつ)/ wer(誰が)/ warum(なぜ)/ wo(どこで)…?
ドイツ語では常に動詞が2番目にくるので疑問詞の後には動詞がきます。
助動詞
英語で言うところの”can, may, should, would”の助動詞もA1で学習します。助動詞の後には不定詞(原型)がきます。
können / dürfen / sollen / wollen / “mochten” / mögen
Akkusative (4格)
ドイツ語の最もやっかいな文法項目の一つに格変化があります。英語で言うとところの目的語(meやhim,her)にあたります。日本語では 〜(誰)をにあたるイメージです。その格変化がドイツ語には1格から4格まであるのですが、A1では1格と4格が主な学習範囲です。
1格は”Er ist mein Bruder. (彼は私の弟です)”のような簡単な表現なので、ここでは省略します。
格変化で何がややこしいかと言うと、冠詞が変化することです。ドイツ語の動詞には4格とペアになるもの、3格とペアになるものがありますが、A1は4格が重要なのでここでは4格だけ説明します。
- Ich kaufe einen Fernseher. (私はテレビを一台買う)
- Ich trinke eine Tasse Tee. (私はコップいっぱいのお茶を飲む)
男性名詞だけ最後の語尾にnがつきます。
前置詞
英語で言うところのof/on/at/in/between/over…もドイツ語にあります。英語にとてもよく似ていますが、ドイツ語を勉強する中で???となる項目はwechsel Präpositionenです。
ドイツ語の前置詞はそれぞれ後に3格がくるもの、4格とくっつくものがありますが、wechsel prapositionenとは前置詞のうち、3格も4格もとる前置詞のことです。
9個のwechsel Präpositionen
auf(上)/über(上)/unter(下)/hinter(後ろ)/vor(前)/neben(隣)/zwischen(間)/in(中)/an(上)
〜が好きという表現
A1の範囲で必要になってくる3格をとる表現は〜が好き、好むと言う単語のgefallenです。
gefallen 3格
Das gefällt mir.(私はそれが好き)
gefallenを使う場合、主語は私などの人にはならず、ものがきます。わかりにくいんですが、日本語に訳してみると”それが私に好む”という言い方で”私はそれが好き”という意味になります。
Die Bloomen gefallen mir. (私はその花が好き)
3格の人称代名詞が文頭にくる言い方もあればもの(好きなものの対象が)が文頭にくる場合もあります。
過去形
A1に出てくる過去形はこのようなものがあります。いずれもそこまで難しくないので、一通り学んでおきたいところです。
- haben + 過去分詞Partie 2
- sein + 過去分詞
- habenの過去形
- seinの過去形
メール・手紙の書き方
書き方にはテンプレートがある
A1で学んでおきたい筆記の項目は、親しい人に手紙もしくはEメールを書くことです。
手紙やEメールにはドイツ語独特の書き方があります。日本語で”背景〇〇、とか〇〇ちゃんへ”といった感じです。テンプレートがありますので、必ずこの通りに書きましょう。
ゲーテ・インスティチュートの公式ウェブサイトにも練習問題があって、回答も同じくダウンロードできます。点数が書かれているので必ず一番点数の高い回答を確認して、その雛形を覚えましょう。暗記できなかったら何度も書いて手に覚えさせましょう。
- 書き出しはLiebe / Lieber
- 締めくくりはLiebe Grüße, 〇〇(自分の名前)
正直学習する雛形はA1ではこの二つのみです。この2つを使って書き出しましょう。
オススメ参考書・練習問題
ドイツ語の文法書は実はあまり出回っていないのでたくさんはありません。私が一番いいと思ったのはスタートドイツ語A1です。わかりやすく初心者向けにやさしく説明しています。他にも参考書を買ったのですが、結局この参考書が一番いいかなと思いました。A1文法ははこれ一冊で十分かと思います。
練習用にはをおすすめします。日本語ではドイツ語の問題集は出回っていないので、設問は全てドイツ語です。
今回はドイツ語A1の文法項目を紹介しました。ドイツ語A1はそこまで難しくないので、ぜひ一緒にドイツ語を勉強しましょう!A1対策も過去の記事で公開していますので、ぜひ参考にしてください!
スポンサーリンク