正社員は決して安心ではない、、身をもって知ったリストラ宣告から退職までのあっというまの3週間
今回3月をいっぱいで会社を退職しました。組織再編成による人員整理、いわゆるリストラです。コロナが始まってから去年の一時帰休という出勤しない時期も数週間ありましたが、年明けに大規模な組織再編成があると再度社内でアナウンスがあってから2ヶ月後私にもリストラの通達がきてしまいました。
今回は私がいつどのようにリストラの通達を受けたのか、またリストラは回避できる(た)のか?について書きたいと思います。
多くの大企業でもコロナによる経営不振でリストラを行ったり、希望退職者を募っているなかで参考にしていただけたら嬉しいです。
外資系企業はリストラされやすいのか?
朝出社したら”You’re fired.”と言われる海外ドラマのワンシーン
朝出社したら上司から”You’re fired.”と言って泣きながら荷物をまとめているシーンが海外ドラマでもよくあったりしませんか?でもこれは海外では日常生活でも普通にあることなのです。
“外資系企業はリストラされやすい”とよく聞きます。日系企業で働いたこともありますが、実際外資系企業の方がリストラは頻繁に起こっているように感じます。”どこかの部署がなくなった”とか”トップの役職の〇〇さんがクビになった”と言うのはコロナ前でもよく起こっていました。
ただ私が思うに本当にポジションによります。そして運もあります。私のような役職の低い人がリストラになることもあれば、給与カットのため役職の高い人がクビになることもあります。
予算をたくさん持っている部署で働いている場合にはリストラされる可能性は少なくなります。逆に予算がない、小さな部署がリストラされやすいのです。私の部署は少人数のためリストラが起こる可能性が少ないと言われていましたが、それは逆で、少ない部署ほど狙われやすいのです。
私が体験したリストラ宣告から退職までの全ての流れ
とうとう私にも、、ある日突然宣告される
そしてその瞬間は私にもきてしまいました。ある日ミーティングがセットされてたんです。直属の上司だけのミーティングで”なんのミーティングだろう?え、まさか、、、?”と思いましたが、もう3月に入って何の連絡もなかったので、違うかもしれないとも思いました。
あらかじめ別のミーティングがあったので、1時間遅らせてほしいとの連絡をすると快く変えてくれました。”すぐに返信も来たし、まさかやっぱりリストラ宣告かもしれない?”と何か感づきました。
ミーティングの時間になり、Zoomに入ってみるとそこには上司だけではなく、人事の担当者も出席してるじゃありませんか。私の感は確かなものに変わりました。
昨年の9月から組織の再編成が進んでいるけど…ナンタラカンタラ…私たちのチームにも影響が出てしまい…ウンヌンカンヌン…それで残念ながら〇〇のポジションが無くなることが決まったんだ
(え?はい?)ポカーン
〇〇さんには3月末での退職となるのですが、本来は1ヶ月前に通知しなければいけないところ、1ヶ月を切ってしまっているので、その分の手当を特別退職加算金に含めてXX円を退職金としてお支払いします。また有給休暇も残っているので、その分は買取とします
とまあ、本当に背景の説明→退職の流れ→了承を求める、と言うなんとも事務的な一連の流れがありました。
その場は一旦書類を一通り読んで後日再度ミーティングすることになりました。次のミーティングの日時もその場で決まり、ミーティングは一旦終了しました。
通達のタイムライン
あまりにも急な話で通常は1ヶ月前の通知なのが、話があったのは1ヶ月を切って切っていました。その分のコンペンセーションとしては手当を支払う、と。
ただいつまでにサインが欲しいというようなデッドラインの話は全くなく、次回のミーティングで不明なところを聞いていくという感じの流れでした。
ちょっと待った!合意する前に!交渉の余地はある
人事はあらかじめ特定の社員をリストラさせるつもりで会議に呼んでいるので、面接時には退職金や機密保持に関する”合意書”なるものを一通り用意しています。
人事が欲しいのはリストラ社員の合意サインです。人事担当者は今すぐにでも本人の合意が欲しいんです。何度も急かすようにミーティングを入れられました。ただ、ここで相手のペースに合わせて”早くサインしなきゃ”となるのはよくありません。自分が納得するまで質問したり、交渉しましょう。
すでにサインをもししてしまってからでも実は交渉の余地はあります。人事から通達された退職日までに再び話をすればいいのです。
例えば下記のような項目は交渉の余地があります。
自分は絶対に退職しないという強い意志を示す
要は社員が合意しなければ会社は強制的にやめさせることは基本的にはできません。人事と上司から説明を受けても自分が納得できない場合には”私は退職しません”と言い切ればひとまず会議は終了です。
自分がどのような気持ちで仕事をしてきたか、また上司だけではない周りからの評価も考慮してもらいましょう。自分には会社に必要なこういうことができる。このスキルが会社にいかに大切になってくるかをアピールするのです。入社面接みたいなものですね。たとえなかったとしても探すんです!
退職パッケージ
外資系企業ではすでに上司から話があるときには、人事は下記のようなパッケージを用意しています。このパッケージは交渉可能です。やはり会社都合で辞めさせることになるので、少しでも自分が納得のいく手当をもらわなければいけません。
- 退職金
- 有給休暇
- 特別退職加算金
- 再就職支援
退職金
私は正社員での就業だったので、会社で掛けてくれていた退職金がありました。トータルの勤務年数は4年4ヶ月でしたが、退職金は4年1ヶ月をすぎると5年とカウントする仕組みなので5年分の退職金ということになります。
有給休暇 *交渉の余地あり
私の場合一年分まるまる残っていたので、人事からは買い取るとの話でした。
もしくは有給をまるまる使って会社の在籍期間を伸ばすという方法もあるかもしれません。また他の方のブログを読んでいたら有給を2週間伸ばしてもらった方もいるようですので、これは交渉次第で変えられる部分かと思います。
特別退職加算金 *交渉の余地あり
外資系企業には退職金に加え特別退職加算金というものがあります。リストラの手当割増といったイメージでしょうか。
リストラにも合意書の内容にも納得できないときはここで交渉する余地があります。自分がどうやって仕事してきたか、自分の仕事ぶりを考慮してふさわしい額を交渉すべきところです。
人事にこの金額の定義を聞いてみたんですが、年齢 x 勤務年数 x 給与で計算されるとこのことでした。しかし実際の詳しい計算式は教えてもらえず、他の方のブログでも調べてみたのですが、給与の3ヶ月〜12ヶ月分のレンジがあるようなのです。実際この計算式などは会社の規定によって異なるので、だからこそ交渉が可能な項目なのです。
また通常は最低でも1ヶ月前には従業員への通知が必要になりますが、私の場合1ヶ月を切っていたので、その分の金額もこの特滅対象加算金に含まれているということでした。
参考URL
- https://roudou-pro.com/columns/341/
- https://eigotoworld.com/foreign-company-restructuring
再就職支援
会社の人事と契約している再就職支援エージェントを2社紹介され、申込書に記入して提出するように言われました。これに関しても人事からの催促がすごーくありました。
リストラを切り出された直後にすぐ次の仕事探せと言われても、、、と戸惑いもあり、なかなかパンフレットに目を通せなかったんですけどね、、
業務の引き継ぎ
私の場合、自分でチームに伝えるのではなく、チームの会議内で、組織の再編成についてお知らせがあるという形で通達されました。それが退職日の1週間前です。
ちょうどプロジェクトも少なくなっている時期で引き継ぎ事項は本当に2,3点しかありませんでした。それぞれの引き継ぎ担当に進捗を説明してトータル1時間ほどで終わりました。
退職
会社から貸与されていたPCや携帯電話を返却して退社。
なんてドライなんでしょう…
時間も本当に短かったし、合意書にサインしてから引き継ぎも返却もあっけなく終わってしまいました。
雇用形態にかかわらずリストラは身近に起こる
正社員はだからと言って安心ではない
私は正社員という雇用形態でしたが、リストラされてしまいました。結局雇用形態など関係ないのです。正社員だから安心とか、契約社員だからあーだこーだ、というのはバカらしく思えてきました。
万が一どんなことが起こっても納得できる選択を
通達から退職までの時間が本当に早くて自分の中では消化しきれず、周りの流れはスローなのに、時間だけ早々とすぎていく、そんな感じでした。正直今書いていてもっと交渉しておけばよかったかな、と思うことばかりです。”早く合意書にサインしなければいけないんだ”と思うのは相手の思うツボです。じっくりと自分が納得いくまで吟味して交渉するべきです。
なかなか精神的にもショックが大きい中で、人事と交渉したり書類に目を通したりするのはかなりの大仕事です。でも書類の確認は必ずしましょう!そして交渉できるところはして、少しでも納得がいくものにしたいところです。
外資系企業にお勤めの方、もしくはこれから勤める予定の方、万が一このようなことが起きた場合でも自分が納得するような選択をしましょうね!私の今回の体験が少しでも参考になるようであれば嬉しいです。
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